
城越 卓
『居は気を移す』という名言をご存知ですか。
「人は住む場所や環境、立場に大きな影響を受け、考え方や感性が変わる」という意です。
人を守り包み込む建築には、それだけのパワーがあると私は考えます。
“予想を裏切り、期待に応える” そんな建築をご提供いたします。
土地探しからご一緒し、目に留まった旗竿地。デメリットを活かせば、南に開けた良いプランができると直感。北側の玄関アプローチの“静”と、南側の芝庭に開かれる“動”が交響する、2つの顔を持つ平屋の家となりました。
山の裾野をイメージした大屋根は、飛び石の庇となり、冬の赤城おろしを和らげ逃してくれます。大きな窓は、プライバシーの配慮が足りない設計だと、締め切りになりがちですが、土地の形状や道路、隣家との位置関係を充分に捉えれば、太陽の明るさや開放感、心地良い風通しや、庭との一体性など、様々な自然の恩恵を受けられます。
お施主様は70代のご婦人。「この地で生涯元気に暮らしたい。でも、工事中の仮住まいはしんどくて無理…」とのご希望から、住まいながらの大規模なリノベーションを提案。水廻りが使えない事がないよう、キッチン・トイレ・浴室を全て移動する設計としました。
利用のない表玄関を撤去し、28度の緩やかな勾配の階段を実現。2階の一部をインナーバルコニーに変更し、寝室の前に配置。体感的な落ち着きをもたらす上、夏の日射遮蔽にも有効的です。
活かす為の捨てるデザインを徹底し、思い切った減築によりエネルギッシュな終の棲家が実現しました。
JOA 株式会社城越設計 一級建築士事務所
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