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55歳からの「片づけ講座」④ 今の自分にとって「必要」な物とは?

「整理」「収納」「整頓」「片付け」

 片付け作業をスタートする前に、片付けの意味を確認てみましょう。似たような片付けワードに「整理」「収納」「整頓」「片付け」というものがあります。

「処分する」のではなく「生かす」

 「整理」は必要か不要かを区別して不要な物を処分すること、「収納」は物の定位置を決めて使いやすく収めること。「整頓」は整った状態にそろえること、「片付け」は毎回定位置に戻すこと、つまり習慣です。

 よく子供に「部屋を片付けなさい!」と言うと、子どもはクローゼットや机の下に物を押し込んできれいになったと自慢します。が、すぐに元の木阿弥。これは片付けワードの中で一番大切な「整理」ができていないからです。「整理」ができれば、片付け作業の80%が終了といっても過言ではありません。でもこれがなかなか大変なんですよね~。

 「必要」と「不要」に分ける。「必要」とは必ず要ること、なくてはならないことです。「整理」で物を仕分ける時は不要な物を取り除くのではなく、必要な物をピックアップすることをお勧めします。なぜなら不要な物を取り除くのでは、物の量が減らないからです。

 「片付けをしましたが、処分するものがほとんど出てきませんでした。右から左へ物が移動しただけで…。収納していた物が散乱しただけです」と、こうならないように…。「不要」にするということは処分することで迷いがでてきてしまうんですね。残す方が判断を後回しにできるので気が楽なのです。

 初めはどうしても必要不要の判断ができないものは潔く「保留」として割り切り、整理を進めましょう。そして半年後一年後に保留にしたものを見直します。時間が経つと要不要の判断ができることもあります(基本「保留」としたものは不要な物ですが…)。

 個人差はありますが、日ごろ使っている物は現在持っている物の約20%と言われています。つまりその20%の物があれば暮らしていけるのです。必要な物を選ぶ時のポイントは「今、自分が必要か」と考えること。「必要」とはなくてはならない物でしたね。

 「過去」に必要だった物ではなく、「今」必要な物。例えばビジネススーツやネクタイ、ハイヒール、教科書、学生服、引き出物でいただいた未開封の食器など。これらは「今、必要な物」でしょうか?
思い出も重なってなかなか手放せないですね。思い出の品を残すにしても、全てを取っておく必要はありません。一つだけでも十分に思い出を懐かしみ楽しめますよ(と、割り切る)。私は子育ての思い出としてファーストソックスとスタイを一つずつ残しました。

 また、「自分」が必要とはどういうことでしょう? 例えば、お土産で頂いた物。自分は必要としていないけど、処分するのではプレゼントしてくれた人に申し訳ない。自分が必要かどうか、あくまで自分を主体にわがままに考えてみましょう。

 頂き物は、頂いたその時に感謝の気持ちを伝え、後は自分の物として物に向き合えばOKです。必要か? 不要か? プレゼントしてくれた人に申し訳ないと思うなら、いつも近くに置いて、その人を思い出しましょう。ホコリをかぶったまま、奥にしまって忘れていたままになっているようなら、それは自分が必要としていない物なのです。

 また再生機がないビデオテープ、弾かないピアノ、乗らない自転車など、自分は必要ないけれど「まだ使える」と手放せない物。これも「自分」ではなく「物」が主体になっています。ビデオテープは残すなら見られるようにDVD化するとか、ピアノは弾くなら調律する、弾かないなら譲る、買取業者に任せるなど、物を「生かす」方法を考えることです。

 処分するとなると、罪悪感がムクムク大きくなって「捨てる」という行為に二の足を踏む方も大勢いることでしょう。「捨てる」=「ゴミにする」というイメージがあるからでしょうか…。「捨てる」ではなく「手放す」と考えてみてはどうでしょう。

 「手放す」方法には「ゴミにする」以外に「売る」「資源にする」「供養する」「寄付する」などの方法があります。物を「処分する」のではなく、「生かす」と考えると罪悪感も薄らぐのではないでしょうか?

執筆者Writer

おのあけみ

実家片づけのイロハ主宰。整理収納アドバイザー。 1960年生まれ。群馬県前橋市在住。住宅情報誌の制作、営業に20年間携わり、宅地建物取引士と2級建築士の資格を取得した。多くの住宅を見学、快適な暮らしには建物本体だけでなく、物の整理収納が大切なことを実感。シニアに特化した片付けをサポートしている。

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