母との同居が始まって最初に任されたのがお金の管理でした。今回はそのお金とそれに付随する書類、紙の管理についてお話します。
残すべき書類を選ぶこと
まずは通帳の管理。使用済みのもの、残金がほとんど残っていないものなど何冊もでてきました(預金があるものならうれしいのに…)。しかも見ると電気、ガス、水道、電話代などのライフライン費用がバラバラの通帳から引き落とされている状態でした。
早速、必要のない通帳を解約するため、母を車に乗せて県内の金融機関を回りました。母の同席がないと委任状などの手間がかかります。
書類にサインをする母の手が震えていたのを見て母の老いを改めて感じました。「お母様と来られてよかったですね。ご本人じゃないと面倒な手続きがありますからね」と言っていた金融機関の方の言葉が耳に残っています。
ほかに農協の出資券、定期購読の引き落とし、火災保険、生命保険など母もよく覚えてないものもあって大混乱。実は印鑑も大量にでてきて、どの印鑑がどの書類、どの通帳に使うものなのか? 書類と名の付くものは何でも大切に思ってしまうのか、いらない書類も後生大事に保管してありました。
紙1枚は数ミリなので、「とりあえず」取っておいてしまうんですよね。でもそれが重なると地層のように積み重なって重要な書類が分からなくなってしまう。
書類整理で大切なのはファイルすることでなく、残すべき書類を選ぶことです。
執筆者Writer
おのあけみ
実家片づけのイロハ主宰。整理収納アドバイザー。
1960年生まれ。群馬県前橋市在住。住宅情報誌の制作、営業に20年間携わり、宅地建物取引士と2級建築士の資格を取得した。多くの住宅を見学、快適な暮らしには建物本体だけでなく、物の整理収納が大切なことを実感。シニアに特化した片付けをサポートしている。
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