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住まいの相談④ 不動産登記・取引編

ぐんま住まいの相談センターが回答

群馬県住宅供給公社が運営する「ぐんま住まいの相談センター」は住まいに関するさまざまな相談を受け付け、専門家が回答している。第4回は不動産登記・取引編。

不動産の登記の種類について

【相談内容】
不動産の登記の種類を教えてください。

【回 答】
不動産を購入すると、登記という手続きで自分の所有権とします。
これは不動産が自分の所有物であることを第三者にも権利主張できる大事な手続きです。
「登録免許税」を支払い、法務局(一般的には登記所といわれている)に申請手続きをします。
登記の種類は表示登記(建物の所在地番、構造、床面積などを特定する登記)、所有権保存登記(所有者の住所・氏名の他、新築の日付等が記載)、所有権移転登記(売買等による所有者の変更)、抵当権設定登記(住宅ローンが返済されない場合に担保不動産から優先して弁済を受ける権利を明らかにするために行う)などがあります。

司法書士への報酬額

【相談内容】
所有している土地の売買を検討中です。その際の登記について、司法書士を紹介してほしいのですが、また費用は依頼先で違うのでしょうか。

【回 答】
司法書士会、不動産業者もしくは登記測量事務所のいずれかに確認してください。
報酬については人件費などの相違で金額は多少異なるようです。
概算見積もりを出してくれるところもあるので、複数の事務所に確認することをお勧めします。

権利証の再発行について

【相談内容】
所有している土地の権利証を紛失してしまいました。
権利証がなくても売買は可能なのでしょうか。
また再発行はできますか。

【回 答】
権利証(登記済証)がなくても基本的に売買は可能ですが、権利証の再発行はできません。
現在は不動産登記法が改正され、所有権移転の場合、原則として登記識別情報や本人確認情報制度によって運用されています。
一つの方法として、もし権利証を紛失し提出できない場合、その理由を登記申請書に記載し、登記申請を行う方法があります。
具体的には登記所から登記を実行する前に、登記義務者に対して本人限定受取郵便により登記申請があった旨、および登記申請の内容が真実である場合には2週間以内にその旨の申出をすべき旨の通知をします。
この通知を受けた登記義務者は、2週間以内に登記申請書に押印した印と同一の印を通知書に押印して必要事項を記載して登記所に提出するものです。

登記手続きを自分ですることは可能か

【相談内容】
自宅の新築を考えていますが、その際の登記手続きは自分でできるのでしょうか。

【回 答】
建物を新築した際の登記として、建物表示登記(建物表題登記)、所有権保存登記、抵当権設定登記(融資を受ける際に行います)、建物を取り壊した際に必要な建物滅失登記、土地の地目を変更した際に必要な土地地目変更登記などがあります。
法律上は全て個人で行うことはできますが、抵当権設定登記など一部条件によって難しいケースもありますので、司法書士や土地家屋調査士などのサポート受けながら進めることをお勧めします。

相続登記の期限

【相談内容】
祖父が亡くなった場合、父親などへ相続することになりますが、相続登記をする期限はありますか。

【回 答】
相続登記を行う期限は特にありませんが、早めに行うことをお勧めします。
いつまでも登記をせず放っておくと、相続登記をするための書類が入手できなくなったり、法定相続人の一人が死亡したりして権利関係が複雑になり、相続登記が難しくなる危険性があります。
特に不動産を売却したり、お金を借りるため不動産を担保に入れたりする場合は、相続登記が必ず必要になりますので、なるべく速やかに行うようにしてください。

抵当権付の土地購入について

【相談内容】
土地を購入し住宅の建築を検討中です。
ある土地を不動産業者から紹介を受けましたが、その土地は現在造成中であり、また謄本を見たところ抵当権がついていました。
その土地を購入した場合何か問題があるのでしょうか。

【回 答】
抵当権は土地の所有権移転までには抹消されると思われますが、その土地を紹介した不動産業者に確認してみてください。
詳細については契約前の重要事項説明書の中で説明があります。
その中で抵当権についての説明として、契約時に既に抹消されているのか、または所有権移転時までに抹消されるかどちらかになりますのでよく確認してみてください。

土地の賃貸借契約の借地料について

【相談内容】
自己所有建物(店舗兼住宅)の敷地を、曽祖父の代より近隣の方から借りています。
最近になって地主がその土地をある不動産業者に売却しました。
その不動産会社から、契約の締結を打診されていますが、契約内容の中に契約の更新を3年ごとに行い、契約更新の際に借地料の見直しあり、とありました。
実際の賃料もこれまで年々増加していることもあり、更新の際に借地料が著しく上がるのではないかと不安です。
今後どのような対応がよいのでしょうか。

【回 答】
賃貸人の地位の移転の件、まずは地主と不動産会社との間に土地の売買契約が成立し、移転登記が完了しているかの確認が必要です。
地主が土地を売買するにあたっては、借主の承諾は不要です。
売買が成立した場合、地主と借主との契約は土地を購入した者に移転するため、地主と交わした契約を新しい持ち主が引継ぐこととなります。
ここで3年ごとの更新は不当と考えられます。
借地借家法では、借地権の存続期間は30年とし、契約でこれより長い期間を定めたときは、その期間となります。
ただし、契約でこれより短い期間を定めたときは借地権の存続期間は30年となります。
従って、今回の場合も期間30年が適用されると考えられます。
借地料の支払いについては、地主と取り交わした契約の賃料を支払っており、不動産会社との契約内容を認めたわけではない旨を示す方が良いと思います(例:領収書などにその旨を明記する)。
相談者が契約締結を拒否した場合、それに対し不動産会社が弁護士を立てるというのであれば、相談者側も弁護士をたて、弁護士同士の話し合いをしたほうが良いのではないでしょうか。

筆界特定制度について

【相談内容】
以前購入した山林について、隣地所有者から筆界特定制度に基づく境界特定の申し立てがあり、国調の結果で筆界を認定することを告げられました。
今後どのように対応したら良いのでしょうか。

【回 答】
筆界特定制度とは、法務局の登記官による土地の境界位置を現地で特定するものです。
筆界は公権的に認定されるので、たとえ裁判になったとしても国調の結果が尊重される可能性が高いと思います。
しかし筆界の問題と所有権については別問題となり、現在所有している部分までの所有権の主張(時効取得)を裁判により争うことはできるかと思います。

親の土地に子供が建物を建築する際の留意点

【相談内容】
父親名義の土地を借り、そこに自分名義の建物を計画しています。
親からの資金援助と住宅ローンを予定していますが、その際に注意することがあれば教えてください。

【回 答】
まず建物の名義については、資金の出資割合に応じて決めることをお勧めします。
土地の名義はそのままお父さまの名義で良いかと思います。
相続に関しては、相続財産の評価や相続人の人数などにより、その対策が変わってきますので現時点では何とも言えません。
またローンに関しては、土地は使用貸借となり抵当権の設定が必要になります。
特に金融機関によっては連帯保証人を求められることもあります。
建物に対しても同様ですので、お父さまが権利を持つ場合にはそれぞれの承諾が必要になりますので、事前に確認してください。

➡関連リンク
群馬県住宅供給公社ぐんま住まいの相談センター

 

 

執筆者Writer

群馬県住宅供給公社(ぐんまけんじゅうたくきょうきゅうこうしゃ)

地方住宅供給公社法に基づき、群馬県により設立された団体で、群馬県の他10市1町により出資されています。公社の主な事業は、県民の皆さまに快適な住宅を供給するため、公共賃貸住宅の維持管理(入・退去他各種手続・維持修繕)や新規受託事業(市町村他)の受託を行っております。「ぐんま住まいの相談センター」で家づくりに関わる相談も受け付けています。同センターは、県民の皆さまの住まいに関するさまざまな疑問に無料で答える相談会をはじめ、より良い住まいづくりにお役立ていただくための各種イベント・セミナーの開催など、県民の皆さまの豊かな住まいづくりをお手伝いします。住所は前橋市紅雲町1-7-12(住宅公社ビル2階)、相談・問い合わせは同センター(☎027-210-6634=音声ガイダンス3番)へ。

群馬県住宅供給公社 HP

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