リビングに設けられた遊び場で楽しむ愛猫(角屋工業提供)
「一緒に健康で長生きしようね」
ホビースタイル角屋工業(群馬県沼田市)は、「ペットと暮らす家」は得意分野の一つ。何しろ、飯島千明社長自身が猫10匹と暮らす愛猫家でその道の造詣は深い。
猫の気持ち考えて
コロナ禍の新たな生活様式の浸透で、ペット人気が広がった。家庭に迎えられた犬や猫たちも家で快適に暮らしいのは人と同じ。「ペットと暮らす家」では、それぞれの習性に合った設備などを備えることが肝要だ。「一緒に健康で長生きしようね」。新築を機に〝家族〟の思いが深まる。
ホビースタイル角屋工業(群馬県沼田市栄町)は、趣味などを生かした暮らしを提案する。「ペットと暮らす家」は得意分野の一つ。何しろ、飯島千明社長自身が猫10匹と暮らす愛猫家でその道の造詣は深い。評判を聞いて訪ねる人が増え、「猫と暮らす家」は10棟ほど建てた。犬やウサギ、爬虫(はちゅう)類と暮らす家も手がけた。
◎SNS映え施工人気
家づくりのポイントは「猫の気持ちを考えること」。狭い所が好き、よく寝る、日当たりが好き、外が見える―などの習性や環境を踏まえ、プランナーが施主と相談しながら間取りなどを決める。
近年は愛らしい猫の姿をSNSで投稿する人が多く、遊び場を人から見えて写真が撮れる場所に設ける例が多い。猫が移動して遊べるように、リビングの壁にステップ状のキャットウオークを設ける施工は人気がある。
トイレをどこに置くかも重要。「目立ちにくく、掃除しやすいか」。その場所によって間取りの家事動線が変わってくる。
新築見学会に迷い込んできた
飯島社長は東京都出身。子どもの頃から猫がいる生活だった。結婚して夫婦で沼田市に移る際に断腸の思いで愛猫2匹を両親に託した。同社に入社し、2004年に「ホビースタイル沼田工房」を開設して住宅事業を本格的にスタート。翌年春、記念すべき1棟目、「サンテラスのある家」が完成した。
◎捨て猫が1匹目
新築見学会は小雨の降る中で開かれた。そこに子猫が迷い込んできた。「捨て猫のようだ。このままにはしておけない」。妻に連絡して飼うことにした。「沼田に来て1匹目の猫。不思議な縁だと思う」と振り返る。名前は「タマ」にした。
猫の気まぐれなところが気に入っている。「興味のあるときは遊んでくれるが、ないときは無視。その生き方がいい。人にはできないからね」