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2023.06.29

家庭菜園スタート

栽培予定の「ちこりな」(左)と「ジャムレタス」=ぐんたね提供                     

「ちこりな」と「ジャムレタス」を栽培

 家づくりでは、「庭」をどうするかもポイント。「すみか家庭菜園」で、すみかくらぶ編集室の50代男性が1坪足らずの土地で野菜作りにチャレンジする。

編集室の50代男性が挑戦

 家づくりでは、「庭」をどうするかもポイント。小さいながらも家庭菜園や花壇を作り、楽しみたい人もいる。土に触れ、命を育む―。自然と笑みがこぼれ、心が安らぐ。「すみか家庭菜園」がスタート。経験のない、すみかくらぶ編集室の50代男性が1坪足らずの土地で野菜作りにチャレンジする。

◎大きさは3平方㍍
 菜園の広さは約3平方㍍(幅1.5㍍、奥行き2㍍)。栽培では、農業に関わる商品全般を扱う会社、ぐんたね(群馬県渋川市吹屋)の支援を得て、いずれも同社オリジナル野菜の「ちこりな」と「ジャムレタス」を作る方針だ。

 ちこりなは、欧州原産のキク科野菜。チコリ同様に苦味があるが、同社が日本の食趣向に向くように栽培方法を4年間かけて作ってきた。種まきから収穫まで約120日を要するというから、作り手も根気がいる。ジャムレタスは、同社オリジナルのリーフレタス(結球しないレタス)の総称。手のひらサイズで9種類ある。こちらは春夏なら35日前後で収穫できるという。

 初作業は5月26日、天候は曇り。菜園となる土地の周囲をホームセンターで購入したロープで囲み、U字型の金具で地面に固定して場所を定めた。あらかじめ作っておいた菜園のプレーを設置した。

バーク堆肥で保肥力アップ

開設した約3平方㍍のすみか家庭菜園        

刃部分が二等辺三角形で多用途に使えるきつね鍬

保肥力増加のために使う堆肥(スミリンユーキ)

◎土づくり開始
 菜園の形が整ったので、引き続き土づくりを始めた。土づくりは、家の土台となる基礎と同様に、野菜作りの基本だ。とはいえ、専門知識がなくては始まらない。事前にぐんたねの指導を仰いだ上で、必要な資材をそろえた。

 土を耕すのに使う鍬(くわ)は、刃部分が二等辺三角形の「きつね鍬」を用意。刃の三辺の形状がそれぞれ異なり、土ほぐし、除草など多用途に使える優れ物だ。柄部分はアルミ製で軽いのが助かる。一般的に三角形の鍬は「三角ホー」と呼ぶが、刃部分がキツネの顔に似ているので「きつね鍬」と呼ぶらしい。刃が長方形の「うまづら鍬」もあるという。なかなか面白い話で、今回の菜園を始めなければ知ることができなかったと思うと、ちょっと得意な気持ちになった。

 土づくりで土壌に最初に入れるのは、国産樹皮を発酵させた植物性の「バーク完熟堆肥」。今後に投入する肥料の保肥力をアップする役割があるという。ぐんたねで「スミリンユーキ」という堆肥を用意してくれたが、何と一袋20㌔入り。「3平方㍍の菜園でこんなに使うのか」と驚いたが、施肥量の目安に従うと、この半分程度を使うことが分かった。

 作業では、菜園の土地を鍬で十分にほぐした後、堆肥を約10㌔入れて、再び鍬を使って土と堆肥を混ぜ合わせた。土を耕すのは力仕事で、何度か休憩を入れて、腰を気遣いながらの作業となった。

◎新聞紙活用して計量
 計量器がないので、どうやって10㌔を量ろうかと考えた末、新聞紙の活用を思い付いた。広げた新聞紙の上に20㌔の堆肥全てを載せ、堆肥が長方形で高さが均一になるように手で形を整えた。メジャーで長辺の中間位置を測り、10㌔ずつに分けた。この方法なら、3㌔や5㌔などの計量もできる。

 今後は、堆肥が土になじんだ後、土壌改良剤、元肥を段階的に入れて土づくりを完了させる予定だ。

 【メモ】群馬県の土壌は、浅間山や赤城山、榛名山などの火山がある影響で、土質が酸性気味という。pH(水素イオン濃度指数)は5.5~6.5程度と幅広い。pHは、水の酸性、アルカリ性を示す指標で、数値が中性の7より小さいと酸性、大きいとアルカリ性になる。一般的な野菜は弱酸性(5.5~5.9)か微酸性(6.0~6.5)土壌がいいようだ。土壌のpHは土壌改良剤で調整する。

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