片付けの悩み解決、物を手放せる7つの考え方をご紹介!
片付けには「整理」が重要です。そこで過去6年間の「片付け講座」の受講者アンケートから、どう考えれば物を手放せるかを7項目にまとめてみました。
使える物を残す➡使っている物を残す
壊れていないからまだ使える食器や家電
使える物を残すという考え方では物の量は減りません。
現在使っている物、今後使う予定がある物を残し、過去使った物、今後使わないだろうと思う物は手放しましょう。
「まだ使える」というのであれば使ってください。
「全部なんて使い切れないよ」というなら、やはり物が多すぎるのです。
自分には管理できない物の量であることを自覚しましょう。
「なかなか思い切りがつかないんですよ」という場合は「一時保管」として手放す猶予を与えてもOKですが、半年または一年で見直し、使えていればOK。使っていなければ再度、手放すことを検討してみませんか。
基本的に「一時保管」は処分対象の物です。「洋服」なら1年間着てない物、「本」なら再読するか、処分したらまた同じ金額で買いたいかなど、じっくり物と向き合ってみましょう。
「収納を工夫」して片付よう➡「整理」して片付ける
取り出しやすく戻しやすい7割収納。飾るように収納
収納グッズを駆使してきっちり収納して大満足。でも。いざ取り出して、元通りに戻すには手間も時間もかかり、いつの間に乱雑になってしまう。
私はこのタイプでした。片付けは収納を工夫して行うのではなく、「整理」つまり要不要を分けて不要品を処分することで行いましょう。
すきま家具や便利グッズを活用しなくても取り出しやすく、戻しやすいよう7割収納を心がけます。
これまでは物が増えると収納を増やして片付けてきました。片付け前に収納グッズや収納家具を購入する必要はありません。むしろ片付けると収納グッズがあまり処分することになるのです。
群馬県は家が広く、収納スペースがたっぷりあるのが、片付けが進まない要因かもしれませんね。
「もったいない」から捨てられない➡「もったいない」から使う
もうゴルフはしないけど、このゴルフセット高かったんだよな
「もったいない」はなかなか強敵です。
「勿体(もったい)」とは本来のあるべき姿という意味で、「勿体無い」とは物の価値を十分に生かしきれず惜しいということ、物を大切にし無駄にしないということです。
手放すことは無駄にすることではありません。「もったいない」なら使いましょう。
自分で使い切れないなら必要な人に使ってもらいましょう。
「もったない」という考えが頭をよぎったら、保管スペースがもったいない、使いたい時に物を探す時間がもったいないと考えてみるのはどうでしょうか?
「もったいないから使わずに大切に保管しています」いう方もいますが、物を大切にするとは物を使うことです。
「いつか」使うから捨てられない➡「いつか」がやってこなかったら手放す
かなりの収納スペースをとるスーツケース、「いつか」使うかな
使おうと思っていた「いつか」はやってきましたか?
実は「いつか」と思っても、その「いつか」はなかなかやってこないものなのです。
今まで「いつか」はやってこなかったと割り切って考え、これを機会に手放すことを検討しましょう。
もちろん使う期日が決まっている物は手放す必要はありません。冠婚葬祭で使うとか、趣味の美術館巡りや山登り、キャンプで使うとか、ママ友ランチに着ていこうとか…。
でも本当は持っている方が楽だからとか、捨て方が分からないとか、考えるのが面倒くさいとか、「いつか使う」が捨てない言い訳になっていませんか?
「いつか」使うかも、「いつか」着るかも、と片付ける度に手放そうかと悩む、負のスパイラルになっていませんか?
「後悔する」から捨てられない➡持ち続けることがストレスに
若い頃に使ったバッグ、もう使わないかと売ってしまったけど
私も手放して後悔したことがあります。それはかわいい系バッグ。
私には重くて扱いづらかったから売ってしまったけど、娘にあげれば良かったと後悔しています。でも後悔しても、もう手放してしまったのですから仕方がありません。必要なら再度購入すればいいですね。
今までに手放して後悔した経験はたくさんありますか。実は、そんなに多くないのでは。
ほんの一握りの後悔のために、物を大量にため込み、それを管理する労力、スペース、時間を費す必要がありますか。
後悔するからといって取っておいた物は、片付けの度に悩むことになります。
そのプチストレスをそろそろ手放してみませんか?
「使わない」のに捨てられない➡それが執着なら断ち切ろう
以前夢中だったフラダンスの衣装、同じ趣味の仲間に譲りました
サイズが合わなくて着られないけど高かったから捨てられない。
熱中した趣味グッズにかなり時間もお金もつぎ込んだから捨てられない。
いただきものだから趣味じゃないと分かっているけど捨てられない。
それは全て物に対する執着です。物が中心の考え方で「自分」がおろそかになっています。
執着とは固執すること。考えるとネガティブな感情が湧いてくる、モヤモヤするなどマイナスのイメージが執着です。
反対に、愛着とは根底に愛情があり、ワクワク、ウキウキするとか ポジティブな感情が湧いてくるなどプラスのイメージがあるものです。
プレゼントはいただいた時に「ありがとう!」と感謝の気持ちを伝えることでプレゼントの役割は果たしたことになります。
後はもらった人が物としてどうするかを判断すればいいのです。愛着のある物はしまいっぱなしにせず、身近に置いて楽しんでください。
遺品や子供部屋が片付けられない➡遺品整理は供養、子供は自ら片付けを
不要品の保管庫になってしまった実家
住人を亡くした実家は家全体が遺品になってしまうので、なかなか手をつけられなくなります。
気持ちを整理するためにも故人が大切にしていた物を片付けて、人生をしのんであげてください。
私もよく自分の不要品を実家に送りこんでいました。
自分で実家の片付けをしてみて「実家は無料のトランクルームではないんだ」と反省しました。
実家にまだ自分の部屋がある方は率先して片付け、実家のご両親が寝室や趣味の部屋、クローゼットなどに使えるようにしてあげましょう。
その姿を見てご両親もご自分の片付けをする気になるかもしれません。
まとめ
大量消費時代を生きてきた私たちは、必要以上の物を持ちすぎています。
なかなか片付けられないのは、物に支配されているといっても過言ではありません。
物を減らすことができないと悩む方は、この7つの考え方で再度片付けにチャレンジしてみてください。
執筆者Writer
おのあけみ
実家片づけのイロハ主宰。整理収納アドバイザー。
1960年生まれ。群馬県前橋市在住。住宅情報誌の制作、営業に20年間携わり、宅地建物取引士と2級建築士の資格を取得した。多くの住宅を見学、快適な暮らしには建物本体だけでなく、物の整理収納が大切なことを実感。シニアに特化した片付けをサポートしている。
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