憧れの設備 〝過ごす〟バスルーム空間／バンクチュール

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オートクチュールで理想のバス空間

　ニッコーは「バンクチュール」ブランドでオートクチュールバスを展開。顧客が理想とするバスルーム空間づくりを目指している。

安心で高いデザイン性を実現

　「オートクチュール」と聞くと、ファッション界で一点物の最高級仕立て服をイメージする。住宅設備業界でも、オートクチュールをブランド展開する高級メーカーがある。フルオーダーメード方式で、自分の好きなデザインや仕様が実現できる自由度の高さが魅力。高額ながらラグジュアリーなオンリーワンの逸品を手に入れることができる。ニッコー（石川県白山市）は「バンクチュール」ブランドでオートクチュールバスを展開。顧客が理想とするバスルーム空間づくりを目指している。

◎価格は380万円から
　陶磁器や住宅設備事業などを手がけるニッコーは、「バンクチュール」ブランドでオートクチュールバスを展開する。在来浴室の自由設計と、防水性能や保温性、品質に優れるシステムバス構造の両方を取り入れ、安心で高いデザイン性を実現しているのが特徴。価格は380万円（税抜き、取り付け費別）から。

　ブランド名は、フランス語でBAIN（バン＝お風呂）とCOUTURE（クチュール＝高級な仕立て）を組み合わせた造語。同社はバスルームを「使う空間」から「過ごす空間」として捉え、顧客が理想とする空間づくりを目指している。

大理石柄の人気が再来

◎自然を感じさせる空間に注目
　戸建て住宅やマンションへの施工が多く、高層マンションの顧客から「リビングとして使っていたが、この眺めをバスルームで楽しみたい」という注文もあったという。トレンドとして、大理石柄の人気が再来しているほか、明るく温かみのあるアースカラー、木材の軟らかい風合いなど、自然を感じさせる空間に注目が集まっている。

　住宅会社やリフォーム会社を通しての販売が基本。同社ショールーム（東京、名古屋、大阪）の専門スタッフが顧客の要望を細かく聞き取り、プランを提案する。ショールームは完全予約制。

　同社は1908年、日本硬質陶器株式会社として創業。住宅設備事業では、61年に樹脂加工技術を開発して合成樹脂製浴槽を製品化。66年に埼玉県行田市に専用工場を建設した。高級システムバスルーム事業を経て、オートクチュールの「バンクチュール」を立ち上げた。群馬県前橋市には浄化槽などを扱う「水創り事業部」の営業拠点がある。