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「外壁の色は最後まで悩みました」。そう話すご主人のTさんは、新しい家に住み始めてもうじき2カ月を迎えようとしている。外壁の色決めをする際、意識的に外に目を向け、いろいろな家を参考にしたという。そんなT邸の外観デザインは、杉の板張りで目隠しをした玄関ポーチの外壁と、せり出した深い軒にすっぽりと覆われた広々としたウッドデッキが特徴。木のぬくもりがウォームカラーの塗り壁にほどよく調和し、優しい雰囲気を醸し出している。
敷地はご主人の実家と地続きで、元は畑のあった場所。いずれはこの場所に家を建てたいという漠然とした思いがようやく現実となり、木の香り漂う長期優良住宅が完成した。
T邸を建築した鞍城建設は、自然素材を用いた和モダン住宅を得意とする。ご主人と同社の石坂辰郎専務は同級生という間柄で「家を建てる時はお願いしようと決めていました」と、迷うことなく同社を選んだ。気心の知れた関係性だけあって、打ち合わせは楽しく充実したものに。思い立ったらすぐ電話で相談することも時にはあったという。
ご夫妻のこだわりを反映させた住まいは、木質感を堪能できる温かみのある家。玄関の扉を開けると、ゆとりある広さのホールが現れる。正面には木製のスケルトン階段が備わり、無垢のバーチを用いた床や杉の腰壁と見事に調和している。意匠性のある造作建具のその先に、家族が多くの時間を過ごす居住空間が広がっている。
リビング空間はL字型の配置。畳コーナーを挟んでキッチンとリビングが対角線上に備わる。「付かず離れず」の距離感が心地いい。畳は下に収納を設けた小上がりで、腰掛けるのにちょうどいい高さ。小さなお子さまがいるご夫妻にとって多目的な利用が期待できる。ダイニングにテーブルは置かず、食事はキッチンカウンターで。そのぶん子どもがのびのび遊べる広い空間が得られた。
収納も充実している。広い納戸、玄関のシューズクローゼットやキッチン裏のパントリー、洗面・脱衣室には造作収納を設け、リビングにもクローゼットを希望した。
床に張った杉の無垢板が心地よく素足で過ごすというご主人。長男を出産したばかりの奥さまは里帰り中とのこと。もうじき新しい家に小さな家族を迎えて、3人で暮らす新生活を今から待ちわびている。
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