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スギやヒノキなどの無垢材をふんだんに用い、頑丈で快適な「木造骨太住宅」を掲げる福原建築。今回は、骨太な構造や快適性はそのままに、同社が新たに建築した上質な建売住宅を紹介する。
完成したばかりのこの建物は、家族4人暮らしを想定した延べ床38坪の木造2階建て。140坪の敷地は高台に位置し、切り立った岩山を遠景に望む絶好のロケーションが魅力だ。クリームがかった明るい外壁に、銀色の本格和瓦を乗せたどっしりとした重厚な屋根が存在感を放っている。L字に配置された庭を利用して家庭菜園ができるよう、すでに良質な土を入れるなどの配慮もなされている。
建物の中に入った途端、建売住宅の持つイメージが覆される。ゆったり広い玄関ホールには、スギを使った木質感のある造作のげた箱が設置されている。ホールの先に広がるLDKは、明るく開放感に満ちたモノトーンの空間。間取りや内装を監修した福原晶子専務が一目ぼれしたという、タカラスタンダードの最新型システムキッチンが堂々と備わり、このキッチンに合わせて床材やサッシ、建具、カーテンなどをコーディネートした。
リビングに隣接するふすまを開放すると、続き間となる7.5畳の和室が現れる。床の間には床脇や書院が設けられ、これぞ福原建築と呼ぶにふさわしい職人の技術と、落ち着きのある和のしつらいを感じることができる。
トイレや洗面脱衣室といった水回りの壁や天井にはスギ板が張られ、木肌のやさしいぬくもりと調湿効果が得られる。2階は主寝室を想定したバルコニー付きの8畳の洋室と、12畳の洋室を配置。後者は子ども部屋として、成長に応じて2部屋に分けることも可能だ。
住宅性能においては断熱材は発泡ウレタン、換気システムには第1種換気を採用し、高気密高断熱の高性能な木の家を実現させた。建売住宅であっても妥協を許さず、本物志向にこだわるのは、豊富な樹種を直接仕入れ、大量に保管している同社の経営体制と、それを生かせる職人技と心意気にほかならない。リビングから眺める四季折々の景色の移ろいも、この建物の付加価値を高めている。
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