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いぶし瓦に化粧垂木、左官塗りの外壁が美しい和モダンの平屋の住まい。長く延びた軒屋根は、5寸角のヒノキの柱がしっかりと支えている。玄関部分は棟違いで、外観デザインのアクセントになっている。現代建築と伝統工法の良さが見事に融合した重田邸は、見る者を引き付ける。
建築を手掛けたのは、純和風の家づくりで知られる遠藤建設。最近は日本建築の伝統的な技術と素材を生かしながら、現代にマッチした和モダン住宅の普及にも力を注いでいる。
重田さんご夫妻が、子育てのためのマイホーム建築を思い立ったのは3年前。和のテイストが好きなご主人は、遠藤建設を訪ね、丁寧な仕事ぶりや正確さに引かれて同社をパートナーに選んだ。「遠藤社長さんとの打ち合わせは、2年近くに及びました」とご主人。入居からまだ間もないが、「思い通りの仕上がりと快適で健康的な住み心地に、とても満足しています」と感謝している。
延べ床面積が約39坪と、2階建てのような広さをもつ重田邸。玄関ドアを開けて中に入ると、全身が爽やかな空気に包まれる。玄関ホールの左右の壁には、脱臭効果のあるエコカラットと珪藻土をそれぞれ施している。「室内は自然素材を優先していただきました」とご主人はにこやかに話す。
家族が集うリビング・ダイニングは、開放感のある吹き抜けで、アカマツで組まれた太い梁が見事な現し造りになっている。壁は主に漆喰で、一部にスギの腰板を巡らせ、床は無垢のナラ材でできている。窓側は畳コーナー(6畳)になっており、クルミ色の和紙畳が敷かれている。「畳に寝そべって天井を見つめていると、とても心が落ち着きます」とご主人。
隣接する洋室との境にケヤキの大黒柱が、家全体を支えるように立っている。子ども部屋の床は温かみのある無垢のスギ、寝室はクリと選び抜いた木を、適材適所で使用しており、壁の漆喰や珪藻土などと合わせて、家全体がナチュラル感に満ちている。
「寒い日でも暖房無しで過ごせました」と笑顔のご主人。寝室の一部を仕切る形で設けた書斎が大のお気に入りだ。奥さまは使い勝手に優れたアイランド型キッチンにご満悦。「寝室の窓側にある広縁は、洗濯物の室内干しにとても便利です」と話す。そして何より、土間収納やウオークインクローゼットなど豊富な収納スペースと、ヒノキの一枚板の机や棚など身近な造作家具のありがたさを日々実感している。
こだわりの良材を使い、匠の技でコツコツと時間をかけて築き上げる遠藤建設の家づくりは、現代的なライフスタイルに合った重田邸でも遺憾なく発揮され、本物の木の家として実を結んだ。
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