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南面に広がる畑を望む平屋の松田邸は、ベージュ色の塗り壁に緩やかな切妻屋根をのせた落ち着きのある外観。併設するガレージは造作によるもので、既製品では味わうことのできない建物との一体感が特徴だ。建築した横山建設は、和モダン住宅を得意とし、職人の確かな技術で端正な木の家を造る。
神奈川県でマンション暮らしをしていた施主の松田さんご夫妻は、ご主人の定年を機に、憧れのスローライフを実現するため、奥さまの実家のある本県に移住を決意。ネット検索で地場の工務店を探し、数社ある候補の中から同社を選んだ。決め手となったのは、数々の要望に応える頼もしい提案力で、揺るぎない信頼関係を築けたからだ。
ご夫妻の理想は既製品に頼らない木の家。室内は間仕切りのない伸びやかなワンフロア。勾配天井と床に無垢板を張り、建具や家具に至るまで職人の手作業が光る。くつろぎのリビング空間には縁なし畳に掘座卓を設け、コーナーには念願の薪ストーブを導入した。大きな開口部にはオーダーメードの木製サッシを採用。潤沢な陽光を取り込み、野菜畑の風景を眺められる。連続するウッドデッキは、ご主人が農作業の合間にひと休みできる憩いの場だ。
介護現場に従事していた奥さまは、やがて迎える老後に備え、段差をなくし、スロープや手すりを設け、動線をシンプルにするなどのバリアフリーを希望した。
「とにかく家の中が暖かい」とご夫妻は喜ぶ。無垢板の床のぬくもりが心地よく、冬でも素足で歩ける。建物の断熱性が高いから夏はエアコン1台で十分。窓を開けると風通しも良く快適という。昨年6月から新居で暮らし始め、セカンドライフを満喫しているご夫妻。「朝早く起きて家の前の畑で作業をして、昼に戻って食事をしたら5時までまた畑。あとはお風呂に入ってゆっくり。夜に薪ストーブの火を見るのが楽しみ」と、ご主人は一日のルーティーンを明かす。「物はなるべく増やさず、育てた野菜を食べて健康でシンプルな暮らしを続けていけたら」と、奥さまも平穏な日々を楽しんでいる。
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