藤岡市は5日、桜山公園の休憩棟を改装して、希望者に貸し出すシェアカフェを開設すると発表した。「無印良品」などを展開する良品計画(東京都)と提携し、内装設計や活用方法を検討。カフェ開業希望者と6回程度のワークショップを実施し、来年夏ごろのオープンを目指す。
休憩棟は床面積99平方メートルの木造平屋建てで、50席ほどの設置が可能という。市鬼石総合支所にぎわい観光課は、同社と改装構想策定の業務委託契約を締結し、本年度中にリノベーション工事を行う。
桜山のある鬼石地域は人口減少が進んでいるが、移住希望者は多数いるといい、「今はキッチンカー営業だが、将来は鬼石でカフェを開業したい」「古民家をカフェにリノベーションしたい」という相談が複数件あったという。しかし、資金面からなかなか実現しなかった。
光熱費のみ利用者負担のシェアカフェを設けることで、移住・定住促進につなげようと、山形県酒田市で廃校を利用したカフェ開設などの実績がある良品計画と提携。昨年度からスタートした同公園整備5カ年計画の第1弾として企画した。
工事期間中は、カフェ出店希望者や地域住民、鬼石中生徒らを中心として、6回程度のワークショップを実施。街歩きや内装のDIY、カフェの名称などのテーマで語り合う予定。
同課は「冬桜や春のソメイヨシノの季節ばかりでなく、桜山を年間を通して楽しめる場にしたい」としている。