空き家再生、旅館に ハイパークリエーション 安中で宿泊業参入 貸し切りで新規客開拓

空き家再生、旅館に ハイパークリエーション 安中で宿泊業参入 貸し切りで新規客開拓
       

空き家を改装した1棟貸し切りの旅館「旅邸 一人(ひとり)十色(といろ)」が、安中市磯部にオープンした。アフターコロナを見据え、家族や友人同士など、個人のグループ客の取り込みを目指す。運営する地元企業の「ハイパークリエーションアルファ」(同所、依田沙希代表)は、景気後退やコロナ禍で団体客が減少した周辺の磯部温泉街に新たな層を呼び込み、地域の活性化を図ろうと意欲的だ。

建物は木造2階建てで、1960年ごろから40年ほど旅館として営業していた。旅館廃業後、住宅として増築、改装したものの、利用されないまま空き家となっていた。集客プロデュースなどを手がける同社が、隣接する敷地でカフェや事務所を設けていたことから、空き家を再生して宿泊業に参入することにした。

 

宿泊は1日1組限定で、最大8人が滞在可能。他の宿泊客を気にすることなく、新型コロナの感染リスクを抑えることができる。温泉は引いていないがヒノキ風呂を新たに設置。ワーケーションに利用できる客室も備えた。温泉マーク入りの卓球台や84インチのスクリーンとプロジェクターなども用意した。

 

大型コンロを備えたキッチンには調理器具や食器がそろい、宿泊者は自由に調理できる。庭でのバーベキューも可能。プランは素泊まり(8人以上利用時1人9900円~)と朝食付(同1万1千円~)のみだが、将来的には市内の食肉業者や飲食店と連携して、手ぶらでバーベキューが楽しめる宿泊プランも計画している。

依田代表(42)は「地元の店や業者もつなぎ、人の流れを創出したい。磯部に人が集まる拠点になれば」と話している。

予約は旅館のサイトで受け付けている。問い合わせは同旅館(TEL:027-381-6073)へ。

  

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