伊勢崎市は19日、世界文化遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」を構成する田島弥平旧宅(同市境島村)の前に位置し、長年空き家となっていた医院跡地について、所有者からの寄贈を受け入れた。同日の市教委定例会で関連議案を可決した。
医院跡地の面積は約845平方メートルで、土地と建物の評価額は約1070万円。トイレや防火水槽などの整備が期待されている。市が市議会9月定例会で、取得に向けた協議を進めていることを明らかにしていた。
定例会ではこの他、1300年ほど前に作られた役所跡の一部で国史跡の「上野国佐位郡正倉跡」(同市上植木本町)について、史跡内の民有地約550平方メートルの取得に関する議案も可決した。買い入れ予定価格は1017万円。現在は空き地で、取得後に発掘調査を行う。継続的な調査に向け、市はさらに史跡範囲内の用地取得を進める方針。