歴史遺産を生かした地域づくりに取り組むNPO法人「街・建築・文化再生集団」(前橋市)は22、23の両日、中之条町内で「地域の歴史遺産を生かしたまちづくり」をテーマにした研究集会を開いた。町内施設の見学やシンポジウムを通して、会員ら40人が景観保全や空き家活用の重要性を学んだ。
22日は、重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている同町の赤岩地区や、産業遺産の旧太子駅などを見学した。
23日は町ツインプラザでシンポジウムを開いた。パネルディスカッションでは、町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」の山口通喜館長や、移住・定住コーディネーターの村上久美子さんら7人がまちづくりについて持論を展開した。
山口館長は、町を舞台に開かれる芸術祭「中之条ビエンナーレ」で古民家を活用した事例などを紹介。同NPOの星和彦理事長は総括で「保存活動は、既にあるのものを土台に、今までにないものを新しくつくっていくことが重要なのではないか」と話した。