すみか家庭菜園で収穫した「ちこりな」10株
10株、太い根に感動
すみか家庭菜園で栽培してきた「ちこりな」は12月に入り、寒くなってきたことから2日間かけて収穫作業を行った。10株を地中から掘り上げ、思っていたよりも太い根を見たときには感動を覚えた。これが〝農業〟の醍醐味(だいごみ)でしょうか。
掘り上げる作業に苦戦
地中深くまで根を伸ばしたちこりな。堀り上げ作業で苦戦した
◎根が地中深く40㌢超
ちこりなの収穫について、当初は甘く考えていた。「土を掘って引っ張れば簡単に収穫できる」だろうと。現実はそんなに甘くなく、作業に2日間を使った。
初日は8日午前9時すぎに作業を開始。畝(うね)の端にある株から順に収穫しようと取りかかった。左手で株の葉の下部をつかみ、右手に持ったスコップで根を傷つけないように慎重に畝の土を掘った。
地中20㌢ぐらいまでは、さくさくと掘り進めたものの、その後、土壌が次第に硬くなっていった。心の中では「ちこりなよ。こんなに硬い土壌まで根を伸ばしてよく成長したな」と感心しながらも、作業は苦戦を強いられた。
◎ぐんたねの助言に安堵
地中40㌢ぐらいまで掘ったが、その先はなかなかスコップが入らない。根の先はまだ土中にあった。スコップを持つ右手の握力も限界に近づき、作業は暗礁に乗り上げた。
その場から携帯電話で、農業に関わる商品全般を扱う会社、ぐんたね(群馬県渋川市吹屋)に助言を求めると「根が40㌢もあれば十分です」という言葉をもらい、安堵(あんど)した。そして地中40㌢付近で根を折り、初の収穫となった。サイズは根元の太さ約4.5㌢、長さ約39㌢だった。
1~5本の根に驚く
ちこりな 根が1本
ちこりな 根が2本
ちこりな 根が5本
◎収穫作業2日目は順調
気が付くと、ここまでの作業に1時間近くを費やしていた。残り9株だが、予定していた時間で全て収穫できる見込みがなくなり、初日は収穫1株で終了した。
収穫2日目は11日。初日の作業で要領も分かったので、土掘りにはスコップに加え、土起こしに使ったきつね鍬(くわ)も投入。順調に9株を収穫した。
ちこりなの根は1本だと思っていたが、収穫した10株には根が2本から5本までのものもあり驚いた。根のサイズは長さ25~39㌢、根元の太さ2.5~4.5㌢だった。ぐんたねに伺うと、土中に石などの硬い塊があり、根の伸びが妨げられると分岐するそうだ。栽培期間は8月24日から3カ月余りだった。
新芽を食べたり、グリーンインテリアで
グリーンインテリアでも楽しめる「ちこりスティック」
◎「ちこりスティック」で活用
ぐんたねのホームページによると、ちこりなの根元直径が2㌢以下なら、根もゴボウのように食べられる。細い根は苦みも少なく、きんぴらに調理してもおいしいという。イヌリン(水溶性食物繊維)などの栄養も含まれている。今回収穫したちこりなは、いずれも根元直径が2㌢以上あり、料理に向きかないことが分かった。
ちこりなの茎葉部と根を適当な大きさにカットして作った「ちこりスティック」とい根株を活用すると、新芽を食べたり、グリーンインテリアとして楽しんだりできるそうだ。
同スティックは根の長さを10~15㌢にカットし、茎葉部は根径の太さと同じ長さだけ残してカットして作る。このスティックをコップやビンなどに入れて、スティックの半分が水に浸かるようにすると、 新芽が出てくるという。
今回収穫したちこりなは、ちこりスティックに加工して、インテリアとして活用したいと思っている。