定期的な実施で家が長持ち 快適住まい実現
新築住宅を建てて年月がたつと、家のリフォームが必要になってくる。一概に「リフォーム」と言っても分からないことが多い。「何のため」にするのか、目的をはっきりさせた上で、進め方とポイントを踏まえて実行に移そう。
メンテナンス、住空間改善、性能向上の3タイプ
家を長持ちさせたり、より快適にするには、定期的なリフォーム(メンテナンス)が必要。国などが支援制度や役立つサービスなどを用意しており、それらも活用して〝失敗しない〟リフォームを目指そう。
リフォームを目的別にみると、大きく分けて、
①長く住むため(メンテナンス)
②ライフステージ・ライフスタイルの変化に対応するため(住空間改善)
③安心・快適に住むため(性能向上)
の3タイプがある。
既存住宅に機能や価値を追加するという目的で、間取りの変更や外装デザインの変更などの大規模な工事は、「リノベーション」と呼んでいる。
メンテナンスリフォームは、家の年月がたち、傷みが出てきた屋根や外壁などをより長持ちするように修繕・改修する。適切な時期に点検を行い、早めに修繕することで、住まいを長持ちさせることができる。キッチン、トイレなど水回り設備の更新も必要だ。
住空間改善リフォームは、家族構成や暮らし方の変化に対応して、 増改築や間取りを変更することで、より暮らしやすい住まいにする。
性能向上リフォームは、耐震、省エネ、防犯、バリアフリーなどの住まいの性能を高める。
家の自己点検からスタート
リフォームの進め方では、目的を把握するためにも、家の自己点検は重要。気付いた不具合や、間取り、性能に対する困り事や要望などを家族で出し合い、整理することがリフォームの第一歩になる。専門家によるインスペクション(建物状況調査)で家の健康状態を調べる方法もある。
各段階で、信頼できる事業者を探す、複数の事業者から見積もりを取る(相見積もり)、見積書の内容に問題がないか確かめる、契約書を取り交わす、工事に関わる書類を保存する―などのポイントを押さえることが肝心だ。
手続きなどで不安なことがあったり、トラブルに巻き込まれたりした際は、公的な相談機関に連絡しよう。
【トラブルなどの主な相談窓口】
★公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター
「住まいるダイヤル」 ☎0570-016-100(ナビダイヤル)、03-3556-5147
★群馬県住宅供給公社・ぐんま住まいの相談センター
☎027-210-6634(音声ガイダンス3番)
★群馬県消費生活センター ☎027-223-3001
補助金など支援制度の利用検討
国や地方公共団体はさまざまな支援制度を用意しており、補助金や減税、融資などの制度をうまく利用しよう。
国は省エネリフォームに力を入れており、住宅省エネ2023キャンペーン(こどもエコすまい支援事業=受付終了、先進的窓リノベ事業、給湯省エネ事業)や、住宅エコリフォーム推進事業(受付終了)、次世代省エネ建材の実証支援事業などの補助金制度を設けている。都道府県や市区町村が実施するリフォームの補助制度もある。
リフォームで利用できる減税制度(所得税、固定資産税、贈与税など)、住宅金融支援機構の融資制度もある。
いずれも、国土交通省や一般社団法人住宅リフォーム推進協議会のホームページから詳しい内容や制度を調べたり、検索したりできる。
【国や自治体の支援制度】
★国の支援制度一覧 国土交通省ホームページ(HP)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr4_000087.html
★地方自治体の支援制度検索サイト 住宅リフォーム推進協議会HP
https://www.j-reform.com/reform-support